加熱殺菌、アルコールも効かないウエルシュ菌の殺菌方法はない!?

今日、”カレー弁当で77人食中毒  ウエルシュ菌検出”
そんなニュースが飛び込んできました。

カレーで食中毒?火を入れているのに?

と思いますよね。

でも、加熱したものでも、食中毒になることがあります。

カレーの食中毒でよくあるのが、ウエルシュ菌によるもの。


ウエルシュ菌は、酸素が少ない場所を好み、底の深い鍋で煮込むカレーやシチュー、スープなどで増殖しやすくなります。

ウエルシュ菌は、アルコール消毒や加熱殺菌が効かないのでで、体内へ入り込むと、エンテロキシンという毒素を出し、発熱、腹痛、嘔吐、下痢といった症状を引き起こします。

潜伏期間は、通常は、6時間から18時間です。
症状は、一般的に軽く、1、2日で回復します。

ウエルシュ菌は、菌の数がある程度まで増殖しないと、食中毒は発生しません。

ウエルシュ菌は10万個以上の菌数まで増えると発症するといわれています。
( ちなみに 腸管出血性大腸菌O-157は10~100個で発症)

そのため、食中毒の発症を防ぐには、菌を増殖させないことが大切です。

ウエルシュ菌の潜伏場所

ウエルシュ菌は、土の中や下水の中、牛、鶏、魚など自然界にあたり前のように存在する細菌です。

ウエルシュ菌が検出されやすいは、肉類、魚介類を使用したもの

カレー、スープ、シチューなど大量調理されたもの


二日目のカレー、シチューなど鍋の中に入れたままの状態で常温放置したものなど。

たとえば、十分に火を通して作ったカレーにも菌が残っていて、

そのまま台どころのコンロの上などで、保存すると、

55度くらいまで温度が下がってくると菌が増え始めます。

特に43度~45度で急速に増え、

量が多かったり、とろみがあると温度がゆっくりと下がるため、菌が増える時間も長くなり増殖します。

ウエルシュ菌はどう殺菌する?

ウエルシュ菌は、熱に強く、100℃で6時間にも耐える芽胞を形成します。

一度、熱に強い芽胞をつくってしまうと、通常の加熱では死滅しません。

ウエルシュ菌は、高温でも死滅しないというのがやっかいで、食べる前に加熱しても、ウエルシュ菌をやっつけることはできません。

対策としては、ウエルシュ菌を予防するには、まず、菌の増殖を抑えることが大切です。

ウエルシュ菌は、酸素を嫌います
そのため、カレーやシチューなど加熱時には、よくかきまぜながら中心部まで加熱します。

加熱した料理は、その日のうちに食べ切り、
加熱した料理でも、余ったものは、鍋の中に放置せず、容器を入れ替えて冷蔵庫(10℃以下)に入れます。

調理後は、小分けにして、すばやく冷却し冷蔵庫で保存することがウエルシュ菌への対策となります。

カレーやスープは2日目がとってもおいしいのですが、

ウエルシュ菌を意識しながら、調理・保存したいですね。

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